苦手な君と
2022.11.27
わたしは虫が大の苦手。
幼少期、芋掘りをしていたら列をなして足を登ってこられ大号泣したことがあり、それ以来あの時の恨みを果たすかの如く蟻を見つけ次第踏んづけては砂をかけ枝を刺し蟻のお墓を作る儀式をよくしていた。
さすがに大きくなってからはその儀式はしていないが、いまだに見つけると条件反射でキッと睨んでしまう。もちろん蟻以外の虫も苦手なので、家の中という囲われた空間で遭遇なんかしようものならどんなに小さな虫でも発狂ものだった。
ところが京都に来て心豊かな生活をし物理的におうちも広くなったことで、なんと、小さな虫が多少入り込んで飛んでいてもあまり気にならなくなった。虫に寛大になったのだ。昔ならどこに行ったか執念深く探し続け確実に仕留めるまで戦い続けていたと思う。
今では「はい、いらっしゃい。あんまり騒いだら仕留めるからね」程度になった(仕留めはするんかい)。
今まで家の中に大きな虫は出たことがないので想像でしかないが、さすがに大きな虫にはいらっしゃいとも言っていられないのだろう。それでもこれはわたしにとって確実に大きな進歩だった。
P.S.
虫へ。決して虫が好きになったわけではないので、くれぐれもこの記事を見て「いらっしゃいだって!今度こいつんち行ってみようぜ」とはならないでください。