Turkのフライパン
2022.12.7
わたしにはいま、愛用しているフライパンがある。
それに出会うまでは、一人暮らしを始めた頃になんとなく買ったT-falのフライパン&鍋セットをずっと使っていた。特に可もなく不可もなくといった感じで不満もなく使っていたのだが、ある時野菜やお肉をとっても美味しそうに焼いている動画を見かけ一気に心惹かれた。その姿は無骨ながら洗練されていて、とてもかっこよかったのだ。
それは、鍛冶職人アルバート=カール・タークが1857年に創業してから100年以上続く老舗企業ターク社のTurk(ターク)というドイツ製の鉄フライパンだった。
Turkのフライパンには2種類ある。職人が1つの鉄の塊を叩いて作る繋ぎ目のない一体型のクラシックパンと、量産用に機械で製造された繋ぎ目のある加工式のプレス(ロースト)パンだ。
価格で言うとプレスパンの方が若干お手頃なのだが、わたしは絶対にクラシックパンが欲しかった。この時代に職人が全て手作業でひとつひとつ丁寧に作っているなんて、とっても魅力的である。さらに、ちゃんとお手入れをして育てれば半永年的に使えるらしく"100年もののフライパン"と言われていた。なんてロマンチックなんだろう。「フライパン、育ててみたい!」と思った。
買ってみて思ったが、育てるという意味では買ってすぐにする"シーズニング"という工程が、はじまりの儀式のようでよかった。「これからこの子が相棒になるのか」とじんわりくるものがある。
実際お手入れなんかも思っていたより簡単だし、ガシガシ使えるのでむしろ扱いやすかった。気になるのはすんごく重いということと、深さがあまりないのでたまに具材が飛んでいくことくらい。
だんだん油が馴染む姿はもはや愛おしさすら感じるし、お肉や野菜も断然美味しく仕上がる上に一緒に鉄分が摂れるというのも嬉しい。料理が一段と楽しくなった。
なんと購入に至ったのは2021年10月だったようで、やっと1年経過したところだった。まだまだこれからも末永くよろしく、相棒!