あのね、サンタの国ではね…
2022.12.15
この時期になると思い出す絵本がある。
- 「あのね、サンタの国ではね…」
- 作:嘉納 純子 絵:黒井 健
サンタの絵本というと、クリスマスに子どもたちにプレゼントを届ける様子や、届けるまでのできごとが描かれていたりする中、この絵本では「サンタのクリスマス以外の過ごし方」に注目している。
サンタたちがサンタの国で1年間どのように過ごしているのかを、1月から12月まで月ごとに描かれているのだ。
ある月は、サンタ会議をしてクリスマスに向け作戦を練ったり反省会をしたりする。またある月ではトナカイが学校に行き、サンタが健康診断を受けたりする。夏は休暇をとったサンタたちがみんな水着になってプールに浮かびバカンスを楽しむ。
なんだかサンタたちの1年間は本当にそうである気がして心が弾んだのを今でも覚えている。
この絵本を読んでからというもの、毎月「あ、今月サンタたちはおもちゃの畑にできた実を収穫しているな」とか、「今月はサンタ服のサイズを測っているな」とか、クリスマスじゃない時にもサンタの存在を感じるようになった。
そもそもわたしはクリスマスが大好きで、サンタの存在も結構長いこと信じていた。眠りについた時に何もなかった枕元に、朝プレゼントが置いてあるあの不思議な感覚ったら。
確か、ある程度の年齢になった頃のクリスマスプレゼントが図書カードになっていて、あまりにも現実的な梱包紙でなんとなく察したのだった。
とはいえ、こんなにも子どもたちに夢を与えてくれる存在ってミッキーとサンタくらいだと思っている。信じる信じないは別として、特別な存在であることには違いない。
「あのね、サンタの国ではね…」はお話ももちろんだが絵もとっても素敵なので是非いろんな人に読んで欲しい一冊だ。わたしもまた読もうと思う。
さて、そろそろ寒さが鋭くなってきた。
ひんやりした空気にクリスマスソングが乗り、街が少し浮き足だった雰囲気で溢れるこの時期にぴったりだ。
今年はどんなクリスマスになるかしら。