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キャッチボールがしたいのに

2023.1.12

会話のキャッチボールとは。

 

A「好きな食べ物はなんですか?」

B「西京焼きです!」

A「西京焼きって漬けてあるものでしたっけ?漬けられる魚の種類って結構あるんですか?」

B「そうですね〜結構なんでもありますけど、白身魚が多いですかね?銀鱈とかカレイとか…私は結構鮭も好きです。あんまり食べたことないですか?」

A「あんまりないかもしれません。今度食べてみようかなあ」

 

これはキャッチボール。

 

それに対して、

 

A「好きな食べ物はなんですか?」

B「西京焼きです!」

A「趣味はなんですか?」

B「映画鑑賞です!」

 

これはキャッチボールというよりバッティングセンターで球打ちしてる感じ。

 

質問した人がその答えに対して興味を持ったり内容を広げたり、答えた人も質問した人に質問し返したりする。これが豊かな会話のキャッチボールだと思うのだが、これがなかなか難しい。

例えば食のことなどは皆んなが日々関わりのあるものだから知ってる範囲で広げやすいが、仕事の話とかの全く知らない話題に関してはどう広げていいかわからなくなる。

何を質問していいのかもわからないみたいな状況に陥りがち。

 

そうなると自然なキャッチボールは出来なくなっていて、気が付いたら球打ちのようなやりとりになってしまうものだ。

 

わたしは基本的に会話は苦手じゃない方だと自負していたけれど、色々な条件が重なると途端にコミュニケーション力が2くらいになり球打ち&相槌マシーンと化するということに気付き、困ったなあと頭を抱えた今日この頃だった。

 

このままではまずい...と、夜湯船に浸かりながら会話についてじっくり考えてみることにした。

球打ちになる原因のひとつは質問する時に「先のことまで見通せていない」ということが挙げられるのではないか。こう返ってきたらこう聞こう、とか、こう返ってきたらこの話の展開に持っていけるな、とか。そういうのを瞬時に判断しながら会話を繰り広げたらきっと球打ちなんかにはならないのだ。

気心知れた友達にはそこまで神経を使って会話する必要はないのだろうが、初対面やインタビューの仕事なんかでは絶対的に必要になってくる要素だ。ましてや緊張なんかしていたら、余計そうだ。

 

あとは知識と教養。

これはすぐに調達して補えるものではないけど、会話が上手い人や途切れない人はなんでも知ってる人が多いように思う。他にもユーモアだったり会話の間だったり、考え出すと本当にキリがない。

いや〜大変だ。

ただただキャッチボールがしたいだけなのに。

from 有