岡崎京子ワールドへ
2023.1.13
岡崎京子さん。
ヘルタースケルターやリバーズエッジなど数々の作品を世に出した漫画家である。
わたしは世代的にドンピシャではなかった。蜷川実花演出、沢尻エリカ主演のヘルタースケルターが映画化されたのを観たことで知ったが原作は読んだことがなかった。
他にもリバーズエッジやチワワちゃん、ヘテロセクシャルなど色々教えてもらったけどこのあたりはタイトルも聞いたことがなかった。
有名な方なのになんてこと!
わたしは普通の人より知らないことが多い気がする、と最近思う。
教えてもらったので早速漫画を読ませてもらったが、軽やかに描かれる絵のタッチとは裏腹に内容は核心を突くものだったり、人間の生々しさや女の子の闇が見えたり、そのギャップにドキリとしてばかりだった。面白くてあっという間に岡崎京子ワールドに引き込まれたので、その余韻のまま夜に映画も観た。
1人岡崎京子鑑賞会。
リバーズエッジとチワワちゃんを観た。
どちらも映画になると生身の人間が演技しているのでどこか生々しさが強調されているように思えた。漫画が素敵に軽やかだから余計際立つのかもしれない。
逆にあの漫画がこんな風に表現されるのかと面白くて分析する勢いで食い入るように観た。
特にチワワちゃんの見せ方は面白い。
チワワちゃん本人目線で語られることなどは一切なく、周りの人たちがチワワちゃんをどう思っていたかどう見ていたかで徐々にチワワちゃんがどんな人間でどんな生き方をしていたのかを知る。
ある意味これは人付き合いの本質だと思う。
人付き合いにおいては、自分がどうかよりも人からどう見られているかで「わたし」という人物像が確立するような気がしているから。
ただそう思ってはいても、わたしは生憎頑固なので、いざ決めつけられると「そんなことないし!わたしの気持ちなんてわからないでしょう。勝手に決めつけられるのなんて御免だ ワ!」と思ってしまうタイプなのだが、それでも相手から「頑固だよね」と言われたら頑固だし「おっちょこちょいだよね」と言われたらおっちょこちょいなのだ。そういうものだ。
多分デザイン関係の仕事をして生きていて今更岡崎京子を知って興奮しているのなんてわたしくらいじゃないだろうか。1人でタイムスリップしているかのようでおもしろい。
まだ読めてないヘテロセクシャルやPINKも読ませてもらおう。