ノリには限界がある
2023.4.11
京都には海外からの観光客がわんさかいる。
こっちが旅行してる気分になるくらい、あっちにもこっちにもいる。最近コロナが落ち着いてきたこともあって、観光客の割合がまた増えてきたように思う。
今日はお買い物の帰りに、何度か立ち寄っている「たち呑み しゃーぷ四条木屋町」に顔を出した。
ここはとってもいいお店。ここだけの話、三種お造り盛り合わせを頼むと何故か七種盛られてくる。「いっつも間違えちゃうんすよね〜」って言いながら太っ腹なサービスをしてくれる。ご飯はどれも本当に美味しいのでかなりおすすめ。
カウンターのみだが、もう入らないよ!?と思ってもまだ入れてくれてぎゅうぎゅうになったりしながらわちゃわちゃとアットホームな雰囲気も楽しめる。
立ち飲みって、ふらっと入ってサクッと出れるので結構好き。あと、立ち飲みに来てる人たちはフランクな人が多くその場限りの一期一会的な独特なコミュニケーション文化みたいなものがあるので、そういったものが楽しめるのも醍醐味のひとつだ。
わたしは積極的にコミュニケーションをとるタイプじゃないので話しかけられない限りは一人で黙々と食べて飲むが、そういった場の雰囲気が好きなので勝手にしっぽり楽しんでサクッと帰るだけで満足だった。
今日も静かに楽しんで帰るつもりだったのだが、隣にドイツ人の紳士なおじさまとその彼女のタイ人の女性が来てとってもフランクに話しかけてきてくれたので、なんとなく会話することになった。
ドイツ人の紳士おじさまは日本に23年住んでいたようで日本語はペラペラ。タイ語も話せるからわたしが彼女と話すのも通訳してくれた。
今わたしは絶賛英語勉強中なのだけど、今まで重度の勉強嫌いで苦手なことは避けて生きてきたので、残念なことに中学英語もままならない。基礎がないので勉強するもだいぶ悪戦苦闘中だった。
そんな中での急なコミュニケーションチャンス!
もちろん無理に決まってる。
しかもそのあとまた隣に4人組の旅行客がきて(コロンビアとUKから来てる人たちだった)、両隣に挟まれてしまい英語が飛び交う中理解するのに必死でプチパニック状態だった。
ただわたしは唯一愛嬌とノリだけはあるので、カタコト英語を駆使して一緒に笑ったりなんとなく会話が成り立ったりして何故か楽しむことができた(自分のメンタルあっぱれすぎる)。
でもいざ質問されると答えられない。嗚呼、切ない。
コミュニケーションしたいのに、ひたすらに受け身だしノリだけじゃ超えられない壁というのはかなり分厚い。
おすすめのメニューある?と聞かれたので、翻訳して「firefly squid!」とホタルイカを勧めた。みんなから感謝されてなんだか面白かった。季節ものなので美味しいよ、ぜひ食べてね、と心の中で話しかけておいた(声に出さんかい)。
そして人との出会いって素晴らしいなと思ったのが、こんなノリだけのカタコト女にもみんな優しくて、ドイツ人の紳士とタイ人の彼女がわたしとLINE交換しようと言ってくれた。すぐにメッセージを送ったが早速文法を間違えていて恥晒し祭り。
それでも優しく返事してくれて、友達になってくれたら嬉しいなって送ったら「もう友達だよ!」と返してくれてじんわりと心が温まった。
同じ人間同士なのにコミュニケーションがとれないってすごくもどかしい。共通言語の英語さえできてたら会話ができるのに、と思うと悔しくて仕方ない。
英語をもっと頑張ろうと改めて思わせてくれた夜だった。