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錦生湯でほっと一息

2023.4.27

四条大宮にある「錦生湯」というお風呂屋さんに行ってきた。

レトロな雰囲気のある看板には「サウナ・超音波・泡風呂・電気・クスリ」と書いてある。空に伸びる長い煙突が胸を躍らせる。

 

元々銭湯や温泉の類はあまり好まなかった。

自分が裸になることも他人の裸を見るのも恥ずかしさが上回ってしまって苦手だし、色々気になっちゃって落ち着かないのでリラックスもくそもないしでだめなのだ。

 

だけどなんかこの日はいい日で、お風呂でほっと一息したいなと思った。今日ならいけるかも!と思ってタオルを持って錦生湯に向かった。

 

なんとこの時代に番台がある。入ってすぐの男女の境目にその番台があっておばあさまがお会計をしてくれる仕組み。滅多に銭湯などのお風呂屋さんに行かないので他はどうなのかわからないんだけど、入り口からタイムスリップした気分を味わえて早速最高だ。

 

中はそんなに広くないけれど、看板通り、何種類かのお風呂と奥にサウナがある。電気風呂に足を入れたらビリビリして、電気で筋肉がピクピクする。肩こりにも効くと書いていたけど、腰より上は痛すぎて入れなかった。残念。

 

サウナには先にマダムが2人いて、熱々の中一緒にお話しをしてくれた。「あら見ない顔ね!初めて?」と声をかけてくれた方は常連さん。もう一人の方も常連仲間みたいで銭湯トークで盛り上がっていた。

 

見ない顔ね、と何回か言われたので「はい!そうなんです!1年ほど前から京都に来ました!よろしくお願いします!ところでこれ、何分入ってたらいいんですか!?熱いですね!!!」と汗をボトボト落としながら元気よく答えていたら、奥は熱いから近づかないほうがいいよとか、ここはいいお風呂屋さんだよとか色々教えてくれて、とっても優しくしてくれた。

 

今思い返せば、きっと京都のことだから見ない顔ねというのはもしかしたら嫌味なジャンルに入る言葉だったのかもしれない。元気よく返事しすぎて呆れられていたかもしれない。わからないけど余計なことは気にしないでおこう。こちらとしてはマダムのおかげで全裸でもとっても楽しかったから感謝したいくらいなのだ。わたしが全裸で元気に返答するというのは後にも先にもないと思う。

 

全裸で感謝したあとは、近くにある「居酒屋 味峯」に行ってオリオンビールと沖縄料理を堪能した。お風呂で温まった体に染み渡る。この上ない最高のコース!

 

なんでもない日常がお風呂に出かけるだけでちょっといい日になるなんて初めて知れた。なくなって欲しくないなと思えるいいお風呂屋さんだったなあ。また行こう。

from 有