とうころもし
2023.8.3
ぷりぷりのとうもろこしが食べられる季節になった。
スーパーに行くと野菜や魚のメンバーがすっかり入れ替わっていて、夏そのものだった。生活の中で一番早くに季節を感じることができるのはスーパーなのかも。
みずみずしく鮮やかなトマトやきゅうりのコーナーに惹かれたが、ちょっと過ぎたところに大きな万願寺とうがらしたちと2本入りのとうもろこしを見つけてしまったので、迷うことなくそちらを購入した。
とうもろこしは、1本は丸ごと香ばしく焼いて、1本はお米と炊くことにしよう。大きな万願寺とうがらしたちはちょっといい油あげと一緒に煮浸しにすることにした。うん、我ながらいい献立。
旬のものを食べるのが良いとされているのにはさまざまな理由があるけれど、1番はその季節に必要な栄養や効果をたくさん得ることができるからなんだとか。夏野菜は体を冷やしてくれるとかね。おもしろいよね。もちろん「旬のものは美味しい!」というシンプルな理由だけで食べるのでも全然いいと思うけれど。
実際旬のものを食べたからといって「栄養が効いてる〜!」と思うことなんてほぼない。でも食べたら美味しくて嬉しい気持ちにはなる。それに、視覚、嗅覚、味覚で季節を感じることができる。それだけでもう十分効果を果たしている気がするからやっぱり旬の食べ物って素晴らしい。
話は逸れるが、幼少期のわたしは見た目はおとなしく真面目そうなのに心の中はとても陽気なお調子者タイプで、いかに周りの大人を笑わせられるかだけを考えて生きていた。前の歯が抜けた時、ちょうど母が夕食に茹でたとうもろこしを出してくれたので、これは絶好の機会!と、歯のない部分にとうもろこしの粒を挿して「みて!とうころもし〜!わはは!」と言って、大口開けて笑って見せたことがあった。
それはもうドッカンドッカンとウケた。
記念に写真を撮りたいからそのままでいて、と言われ、粒が落ちないように必死に顔を固定して撮ってもらった。母は笑い過ぎて泣いていた。今思えば相当チョロい。
そして今、そのときの写真を探しているんだけれどいまだに見つからない。見つかった場合は、もしわたしに何かあったときの素材として使って欲しい。多分過去一ウケた名誉ある写真なので。ちなみに「とうころもし」以外にも高島屋を「たかましや」と言うなど、しょうもない"言い間違いボケ"もよくかましていた。我ながらうるさいガキだったな。